自動車業界への転職を考えているけど、正社員と契約社員の違いをイマイチ理解できていないという方はいませんか？

正社員と契約社員では、仕事内容や働き方、福利厚生面などに違いがあります。

そのため、それぞれの働き方のメリットとデメリットを理解した上で、転職を検討する必要があります。

この記事では、自動車業界への転職検討者に向けて、正社員と契約社員の違いについて解説します。

正社員と契約社員の違いについて解説します。

正社員とは？

正社員とは「雇用期間の定めがない有期雇用のスタッフ」のことを意味します。

正社員になることで定年まで働くことが可能な企業もあり、収入や雇用形態の安定感もあります。

しかし、企業の指示により、勤務地の変更や業務変更が起こる可能性もあります。

契約社員とは？

契約社員とは、雇用期間の定めがある有期雇用のことを意味します。

契約社員は別名、有期雇用労働者や準社員、非正社員と呼ばれることがあり、一定期間ごとに契約の更新が必ず必要になります。

一定期間ごとに契約更新があるため、業務範囲が明確であり、急な勤務地の変更は起きにくいメリットも考えられるでしょう。

正社員と契約社員の働き方の違いについて、項目別に解説します。

雇用形態

正社員と契約社員はどちらも勤務先の企業で直接雇用される点は同じです。

しかし、両者の雇用形態では、契約期間が異なります。

正社員の場合には「無期限雇用」であり、契約社員は、契約期間が決まっているという特徴があります。

また、契約期間については、契約社員は最長3年まで契約可能ですが、正社員は中途退職をしない限り、定年まで働き続けることが可能となります。

勤務日・勤務時間

勤務日や勤務時間は、正社員と契約社員ともに同じケースが多いです。

企業によって勤務日や勤務時間が異なりますが、契約社員の場合、週4日勤務や時間を指定される勤務形態を企業から求められるでしょう。

勤務地

契約社員の場合、原則転勤はありません。

しかし、正社員の場合、会社の指示1つで転勤や異動の可能性が考えられます。

一般的に、契約社員は契約時に指定された勤務地で働き続けられる特徴があります。

企業から提示された条件の元、働けることが契約社員のメリットとも言えるでしょう。

福利厚生

福利厚生については、正社員でも契約社員でも対象になるケースと対象にならないケースがあります。

企業によっては、契約社員の場合、福利厚生が制限される可能性もあるでしょう。

具体的には、契約社員は住宅手当や産休、育休制度が利用できないケースがあります。

一方、正社員の場合、家族手当や住宅手当などの諸手当、交通費などが会社から支給されるでしょう。

ボーナス・退職金

ボーナスと退職金については、正社員はボーナスや退職金を受け取れますが、契約社員は受け取れません。

そもそも、ボーナスと退職金は企業が必ず支給するものではなく、業績の悪化により支給しない企業も中にはあります。

もし、契約社員でボーナスや退職金がもらえた場合でも、正社員ほど多くの金額をもらえる訳ではありません。

昇進・昇給

昇進や昇給制度は、正社員のみの制度であり、契約社員にはありません。

正社員の場合には、一定期間で審査が行われ、成果や勤務態度に応じて、昇進や昇給があります。逆に勤務形態や成果によって、降格する可能性もあるため注意が必要です。

一方、契約社員は、契約期間の途中において、昇進や昇格する可能性はありません。

休日・休暇

休日と休暇日数の最低日数は労働基準法で定められており、正社員も契約社員も同様に付与されます。

しかし、企業独自の休暇制度などは、正社員しか対象にならないケースがあります。

社会保険

社会保険とは、健康保険や厚生年金保険、雇用保険、労災保険などのことを意味します。

正社員と契約社員どちらの場合でも、労働時間などの加入条件を満たしている方は加入が必須とされます。

解雇予告

解雇予告は、正社員・契約社員問わず、契約終了30日前には解雇予告することが、労働基準法で義務付けられています。

万が一、解雇予告が30日前に行われなかった場合、解雇予告手当が支払われるでしょう。

正社員と契約社員のメリットとデメリットについて、それぞれ解説します。

正社員のメリットとデメリット

まず、正社員のメリットとデメリットをみていきましょう。

正社員のメリット

正社員のメリットは何と言っても「雇用形態と収入が安定している」ことです。

正社員は「無期雇用契約」のため、自ら退職を希望する場合や企業が倒産しない限り、定年まで働き続けることができます。

また、祝日が多い月の場合でも、給与が変動するリスクがなく、年数回のボーナスも受け取ることができます。

企業によっては、定年退職時に退職金を渡す企業もあり、安定感抜群の雇用形態です。

また、社会的な信用も得やすく、住宅ローンやカーローン、クレジットカードの審査も比較的通過しやすいメリットもあります。

正社員のデメリット

正社員の場合、会社の指示1つで転勤や異動の可能性が考えられます。

特に正社員は、雇用契約や就業規則1つで転勤や異動についての定めが多く、辞令が出たら断ることが難しいのがほとんどです。

会社の指示1つでライフスタイルが変化してしまうのも、正社員のデメリットとして考えられるでしょう。

契約社員のメリットとデメリット

次に契約社員のメリットとデメリットを解説します。

契約社員のメリット

契約社員のメリットは「家庭とプライベートを両立できる」ことにあります。

契約社員の場合、残業や休日出勤がないため、自分の時間を確保しやすいです。

空いた時間を利用して、副業や資格取得の時間に使っても良いでしょう。

また、自分のスキル次第では、正社員にもなれる可能性があるため、契約社員が悪い雇用形態とは言えません。

他にも、勤務場所や勤務時間も希望が通りやすいメリットがあります。

契約社員のデメリット

契約社員のデメリットは「雇用が安定していないこと」です。

契約社員として契約が更新されれば良いのですが、必ず更新されるものではありません。

企業の業績が悪化した場合には、雇い止めに合うリスクもあります。

また、雇用形態が安定していないことで、長期ローンの審査に通りにくいデメリットもあり、正社員と比較すると給与は少ないでしょう。

正社員と契約社員にそれぞれ向いている人の特徴を解説します。

正社員に向いている人の特徴

正社員に向いている人の特徴は以下3つです。

・安定収入が欲しい人
・今後、長期ローンを受けたい人
・ボーナスや退職金をもらいたい人
・休日にはしっかりとした休みが欲しい人

安定収入が欲しい人

安定した収入を得たい人には、正社員での働き方がおすすめです。

正社員は必ず毎月の給料が支給されます。

そのため、毎月の収入を計算した生活を送れるメリットもあります。

安定した収入は、そのまま気持ちの安定に繋がります。

無収入の時期が心配な方にとっても、正社員という働き方は良いかもしれません。

今後、長期ローンを受けたい人

長期ローンを今後受ける予定の方にも、正社員という働き方がおすすめです。

正社員は無期雇用社員であり、ローンの審査を行う企業からしても審査の許可を出しやすいメリットがあります。

もし、今後住宅ローンやカーローンを検討している方は、正社員という働き方を考えてみてはいかがでしょうか。

ボーナスや退職金をもらいたい人

正社員は毎月の給料が安定しており、かつボーナスや退職金がもらえるメリットがあります。

そのため、ボーナスや退職金をもらいたい方にとっては、正社員がおすすめです。

正社員の場合、妊娠や出産で働けなくなった場合でも、育児休暇をとりやすいメリットもあります。

安定した収入は心にも余裕をもたらします。

ボーナスや退職金を生活の一部として考えている方は、是非正社員での働き方を検討してください。

休日にはしっかりとした休みが欲しい人

休日や祝日はしっかりと体を休めたい方には、正社員の働き方がおすすめです。

正社員は祝日や休日にまとまった休みを取れます。

また、夏や年末年始には長期休みがあり、ゆっくりと体を休めることも可能です。

年間休日もある程度は確保されており、仕事しやすいメリットもあるでしょう。

契約社員に向いている人の特徴

契約社員に向いている人の特徴は、以下3つです。

・仕事と家事を両立させている人
・自分の時間をしっかりと確保したい人
・色々な職場でスキルや経験を身につけたい人

仕事と家事を両立させている人

仕事と家事を両立させたい人は、契約社員が向いています。

正社員でも、仕事と家事を両立させることは可能ですが、契約社員の方が時間をとりやすいでしょう。

働いている方の中には、子供のお迎えや晩ごはんの準備など、仕事以外のことをしなければいけない方もいます。

仕事と家庭を両立するには、契約社員という働き方が向いているでしょう。

自分の時間をしっかりと確保したい人

自分の時間をしっかりと確保したい人も、契約社員の働き方が向いています。

契約社員は、無駄な残業や休日出勤がほとんどありません。

そのため、仕事とプライベートを分けたい方にとっても、嬉しい勤務形態になるでしょう。

色々な職場でスキルや経験を身につけたい人

色々な職場で自身のスキルや経験を身につけたい方にも、契約社員の働き方をおすすめしています。

契約社員は、企業と契約期間が定められており、契約期間が切れると別の職場に異動もしくは契約更新のどちらかです。

正社員の場合、一定期間で別の部署や異動を命じられることはありません。

そのため、色々な職場でスキルと経験を身につけたい方には、契約社員がおすすめとなります。

まとめ

正社員と契約社員は似ているようで実は、意味や勤務形態が全く異なります。

そのため、両者の働き方やメリットとデメリットを理解した上で、どちらの勤務形態で働くのが良いのかを決めましょう。

もし、仕事に安定感と一定上の収入を求めるなら「正社員」がおすすめです。

逆に、仕事と家庭の両立や自分の時間を作りたい方は「契約社員」という働き方がおすすめでしょう。

この記事の内容を参考にして、自分にとってどちらの働き方が向いているのか、判断してみてください。