ダイハツは自動車メーカーの中でも歴史の長い企業です。では、ダイハツのディーラーで働く整備士の年収はどのぐらいなのでしょうか?
今回は、ダイハツの概要にふれたうえで、ディーラーで働く整備士の年収、資格制度について詳しくみていきます。
ダイハツディーラーの特徴
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ダイハツの前身は、1907年に設立された発動機メーカーである「発動機製造株式会社」です。発動機製造株式会社時代から数えた場合は、日本の自動車メーカーとして最も長い歴史のある企業となります。
ダイハツはトヨタと業務提携を行っていたものの、1998年にトヨタの連結子会社となりました。2016年にはダイハツの株式が100%トヨタに取得され、現在はトヨタグループの完全子会社として軽自動車部門を支えています。
軽自動車の販売シェアは国内トップクラスで、国内外で高い人気があります。また海外拠点として、インドネシア・マレーシアに工場があるなど、海外でもダイハツの車が生産されているのが特徴です。
ダイハツディーラーで働く整備士の年収
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ここでは、ダイハツディーラーで働く自動車整備士の年収の目安について、他のディーラーや民間整備工場との比較も交えて確認していきましょう。
ダイハツディーラーで働く整備士の平均年収
ダイハツディーラーで働く整備士の年収目安は、400〜470万円程度です。年齢やキャリア、保有資格、地域で年収は異なります。年間の平均休日数は102日で、時間外労働の時間数は月間平均で16時間です。
時間外の労働時間について、整備士全体の労働時間数からみると平均的な水準となります。
他メーカーのディーラーとの年収比較
ダイハツディーラーの自動車整備士の平均年収を470万円として、他の大手メーカー系ディーラー各社と比較してみましょう。この条件で比較した場合は、マツダやホンダよりも30〜70万円ほど高く、トヨタよりも4万円程度低い傾向です。
そのため、ディーラーの中では年収は高めといえるでしょう。ただし、就職するディーラーの規模、経験やスキルによって年収は異なります。そのため、あくまで参考程度に留めましょう。
民間整備工場との年収比較
民間整備工場で働く自動車整備士の平均年収は370万円からとなっています。ダイハツディーラーの自動車整備士の平均年収は400〜470万円程度であるため、民間整備工場よりも高い傾向にあります。
民間整備工場は個人経営の工場も多いため、特定メーカーと特約店契約を交わした販売店やメーカー資本の子会社であるディーラーよりも年収が低い傾向です。
ダイハツ系ディーラーは全国に約6,000店ある
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ダイハツディーラーはメーカーと販売特約契約を締結している販売店が全国に58社778店舗あり、地域密着型のダイハツ販売協力店が約5,000店あります。また、2016年トヨタの完全子会社になっているため、一部のネッツトヨタ店でダイハツショップを設けているケースもあります。
ダイハツ販売とダイハツモータースがあるものの、扱う車種に違いはありません。全国に販売網を巡らせているため、どの都道府県でもダイハツ車の購入や点検、メンテナンスを行えます。
ダイハツディーラーの整備士向けキャリアサポートや社内研修制度
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ここでは、ダイハツ独自のキャリアサポートや社内検定制度などについてみていきましょう。
整備士のスペシャリストになるまでのサポートが充実している
ダイハツのキャリアステップでは新入社員研修や店舗研修を受け、店舗配属後はサービス技術検定5級から1級までの取得を目指せます。1級取得後には国家1級自動車整備士、自動車検査員への挑戦も可能です。
板金、塗装、見積もりの各技術に関して、学科/実技検定があります。そのため、それぞれの分野における専門家となることも可能です。
また、基礎知識・専門知識、固有技術が問われるダイハツサービスBP技術検定(1〜3級)もあります。整備士のスペシャリストを目指しやすい資格制度が整っているといえるでしょう。
ダイハツディーラーでは、お客様とのコミュニケーション能力が重視される傾向にあるため、整備士でもお客様と交流するケースは少なくありません。お客様への整備や点検内容の分かりやすい説明なども大切な業務と捉え、サービスフロント検定を設けるなど接客・折衝力の修得もサポートしています。
ダイハツは女性の顧客が多いことから、全国各地で女性整備士が活躍中です。2008年度には「ワークライフバランス推進室」を設置し、2012年度には新しい人事制度を導入し、女性の活躍支援に取り組んでいます。そのため、男女問わず整備士として活躍、成長できる環境やサポート体制が整っているといえるでしょう。
サービス技術検定(5級~1級)の概要
サービス技能検定はダイハツ独自の能力検定制度です。5級から1級の資格取得で修得できるスキルは次のとおりです。
級 | 修得する知識・スキル | 修得目標の年月 |
5級 | ●接客応対の基礎●安全作業の基本動作●定期点検●多頻度定型作業 | 1年目 |
4級 | ●車両各部の構造・作動の理解●部分的な分解・点検・組付作業●定型作業全般 | 2年目 |
3級 | ●定型作業全般の習熟●オーバーホール作業 | 3年目 |
2級 | ●中難度の特殊機構の構造・作動の理解●故障診断 | 5年目 |
1級 | ●高難度の特殊機構の構造・作動の理解●車両の総合診断●受け入れ完成検査 | 7年目 |
修得後のキャリアステップとして、サービス工場全体の管理を行う工場長、店舗全体の管理を行う店長があります。他にも販売会社の本部スタッフや経営層の幹部として活躍している方もいます。
キャリアアップで役職を持つことは、年収アップに直結するため、ダイハツディーラーで整備士として働く場合、積極的に検定取得に取り組むようにしましょう。
サービス技術力を競う大会がある
ダイハツでは各種のコンクールを開催しています。整備技術を競う「サービス技術コンクール」は2年に1度開催されており、全国6,000人のダイハツディーラーの整備士の頂点を目指すことが可能です。社内大会→地区大会→全国大会を勝ち抜く必要があるため、頂点までのハードルは高いといえます。
向上心やモチベーションアップにも役立つため、ダイハツの整備士となった場合には挑戦を視野にいれて技術を研鑽しましょう。
ダイハツのディーラーへの転職を検討する際は整備士転職のプロに相談
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ダイハツディーラーへの転職を検討する際に、疑問や悩みなどを抱えた場合は、整備士転職のエキスパートに相談してみましょう。
タウ転職は、自動車業界の求人に特化した転職エージェントです。独自のノウハウを活かし、整備士の転職活動をサポートします。
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まとめ
今回はダイハツディーラーの年収やディーラーの特徴について解説しました。整備士としてのスキル向上やキャリアアップを目指したい場合は、サービス技術検定1級の取得を目指しましょう。
自分のキャリアを考えるうえで、転職先としてどこを選択するのかは重要な選択です。本記事を参考にしつつ、自分の求める環境や条件を考慮して、ダイハツディーラーへの転職を検討してみましょう。
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