スズキは、全国で800店舗以上を構える大手ディーラーの一つです。整備士に対する独自の資格制度や研修部門もあり、専門的なスキルと知識を高められる環境にあるといえるでしょう。では、整備士として就業する場合、年収はどのぐらいなのでしょうか?
今回は、ディーラーとしてのスズキの特徴、整備士の年収や資格制度について解説していきます。
スズキディーラーの特徴
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スズキは、2020年3月15日に創立100周年を迎えた歴史のある企業です。2022年の乗用車メーカー国内販売ランキングにおいて、トヨタに次いで2位となっているため、注目度の高いディーラーだといえます。
物価高騰などを受け、コストパフォーマンスやリーズナブルな価格帯の自動車を求める購入者が多くなったことから、スズキ車は売上を伸ばしています。
スズキのディーラーで働く整備士の年収
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スズキディーラーで働く自動車整備士の年収目安について、他のディーラーや民間整備工場との比較も交えてみていきましょう。
スズキのディーラーで働く整備士の平均年収
スズキディーラーで働く整備士の年収目安は420〜470万円程度です。しかし、年収は年齢やキャリア、保有資格、配属先の地域(会社)によって異なります。年収を高めたい場合は、入社時の条件をよく確認しましょう。
他メーカーのディーラーとの年収比較
スズキディーラーの自動車整備士の平均年収は、他の大手メーカー系ディーラー各社と比較した場合、2〜70万円程度高い傾向にあります。スズキのディーラーの整備士の仕事は、軽自動車の取り扱いが多い点が特徴です。
そのため、普通自動車よりも整備の手間がかかりにくく、一日で整備できる台数は他メーカーよりも多い傾向となります。同じ時間で多くの車の整備ができるため、スズキのディーラーは売上が安定している場合が多く、ボーナスが高い傾向です。
民間整備工場との年収比較
民間整備工場の平均年収は370万円からとなっています。対して、スズキディーラーの自動車整備士の平均年収は420〜470万円です。そのため、民間整備工場よりも年収が高い傾向にあります。
民間整備工場は個人経営の場合が多く、どのような整備内容を行うかによっても年収が異なります。そのため、自分のキャリアビジョンに合わせて条件をよく吟味しながら、転職先を選択しましょう。
スズキ系ディーラーの種類
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ここでは、次のスズキディーラーの種類と特徴についてみていきましょう。
1.スズキ自販
スズキ自販は全国で800以上の店舗がある正規ディーラーです。メーカーであるスズキから自動車を直接仕入れ、販売しています。メーカーが定める品質やサービス基準を守る必要があるため、ディーラーによって品質やサービスに差が出にくい点が特徴です。
2.サブディーラー
地域密着型のサブディーラーは全国に約5万店あります。販売する車は、スズキ自販から卸売り販売されたもので、スズキの売上全体の約70%がサブディーラーの売上といわれています。
サブディーラーには地域密着型の整備工場が多い点が特徴です。副代理店と業販店があり、販売実績が多い店舗が副代理店と呼ばれます。品質やサービス基準に関しては、店舗ごとに異なるといえます。
スズキディーラーの整備士向け社内研修や施策制度
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ここでは、スズキ独自の社内研修制度や資格制度についてみていきましょう。
充実した新入社員に対する教育
車の知識がない新入社員でも、基礎から徹底的にフォローする体制が整っています。スズキの新入社員の教育内容は次のとおりです。
教育項目 | 教育内容 |
配属前研修 | 入社後1カ月は社会人の心構えや応対応接マナー、車についての基礎知識を学ぶ |
新人接客研修 | 各店舗に配属後に行われる「スズキ塾」主催の研修。電話応対や接客などをロールプレイングを交えながら学ぶ |
OJT | 実際の職場で日々の業務を通し、店長や先輩社員から実践的な知識やスキルを学ぶ |
フォロー研修 | 新入社員に対し、定期的にフォロー研修を行う。各店舗に配属された同期が集まり、仕事での悩みや課題を共有できる機会にもなっている |
サービスフォロー研修 | サービス職に向けたフォロー研修。車の問診、整備内容の説明の仕方など入庫時のお客様応対について学ぶ |
入社1年振り返り研修 | 営業・サービス合同で開催。実技やロールプレイングを行いつつ、入社1年間での学びや成長を共有する |
独自に導入している資格制度
スズキでは独自の教育・資格制度として、経験年収や役割に応じて、従業員の知識および技能レベルのチェックを行っています。スズキ販売士制度は、営業スタッフの接客や知識レベルを共通の基準で評価するものです。経験年数や実績でスズキ販売士3〜1級資格に挑戦可能です。
スズキサービス技能資格制度は、サービススタッフの整備技術や接客応対技術の向上を目指して導入されています。それぞれの級で習得が求められる知識や技能は次のとおりです。
ステップ | 習得が求められる知識や技能 |
3級 | ●スズキ車の構造の基礎知識●点検、車検などの基本的な整備技術など |
2級 | ●故障診断技術●お客様応対技術●入庫促進能力など |
1級 | ●高難度の故障診断技術●問診・修理説明能力●管理能力など |
サービス技能資格の取得で資格手当がつく場合があるため、年収アップにつながります。
スズキサービス技能競技大会は、全国各地から選抜されたスタッフが日頃の技術を競い合う競技会です。2人1組のペアで点検や故障診断などの種目で合計点を競います。
職種に特化した研修部門「スズキ塾」
研修部門である「スズキ塾」では販売者向けの研修プログラムを実施しています。職種ごとのキャリアアップを支援する体制が整っているといえるでしょう。新入社員研修をはじめ、経験や年次に応じたさまざまな研修を実施している点が特徴です。
スズキディーラーの整備士となった場合、次のような研修を受けることになります。年次や積み上げてきた経験、立場に応じて、必要な知識・技術を身につけられる研修です。
部門 | 新入社員 | 若手~中堅 | 役職者 |
共通 | 新入社員研修新人接客研修 | 2・5・7年目研修中堅接客研修 | 新任係長研修新任課長研修 |
サービス | 技術入門研修 | 技術・応対研修(初級・中級・上級) | サービス工場長研修 |
スズキのディーラーへの転職を検討する際は、整備士転職のプロに相談
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スズキディーラーへの転職を検討する際に、疑問や悩みなどを抱えた場合は、整備士転職のエキスパートに相談してみましょう。
タウ転職は、自動車業界の求人に特化した転職エージェントです。独自のノウハウを活かし、整備士の転職活動をサポートします。
公式LINEアカウントでの無料相談も実施しているため、転職をお考えの方はぜひご利用ください。
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まとめ
今回はスズキディーラーの整備士の年収やディーラーの特徴を解説しました。整備士で年収を上げたい場合は、スズキサービス技能資格制度の2級、1級の取得を目指しましょう。
自分のキャリアビジョンを考える際に、どこに転職するかは重要なポイントです。本記事を参考にしながら、自分のニーズや条件を振り返りつつ、スズキディーラーへの転職を検討してみましょう。
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