マツダディーラーで働く整備士の年収は?営業職との年収の差やキャリアアップの方法も解説

マツダディーラーは、自動車整備士の転職先の一つとして、注目を集めています。会社としても100年以上歴史があるため、研修や資格制度も整っているといえます。では、マツダディーラー整備士の年収はどのぐらいなのでしょうか?

今回は、マツダのディーラーの特徴にふれたうえで、整備士の年収や独自の資格制度についてみていきましょう。

マツダディーラーの特徴

マツダは1920年に創業し、現在では全国に約600店舗の正規ディーラーを構えています。
マツダという社名は、改称前の東洋工業株式会社で販売していた三輪トラック「マツダ号」から取ったものです。ブラインドロゴは「フライング・M」と呼ばれており、マツダのMと翼をモチーフとしています。

国内外で車名やデザインのテイストを統一するグローバル戦略を展開しており、最近では海外の自動車販売台数を伸ばしている状況です。
海外の販売台数を比較すると、2022年は95万4,800台、2023年は約106万6,800台でした。そのため、着実に売上を伸ばしているといえます。

マツダディーラーで働く整備士の年収

ここでは、マツダディーラーで働く自動車整備士の年収目安を、他のディーラーや民間整備工場との比較も交えてみていきましょう。

マツダディーラーで働く整備士の平均年収

マツダディーラーで働く整備士の年収目安は400万円ほどです。しかし、年齢やキャリア、保有資格、配属先の地域(会社)によって異なります。

実際の条件は、正規ディーラーでも月給20万9,000円から25万円スタートなど幅が広くなっています。入社15年で年収500万円を超えるケースもあるため、経験やスキルを評価される環境だといえるでしょう。

他メーカーのディーラーとの年収比較

マツダディーラーの自動車整備士の平均年収は、他の大手メーカー系ディーラー各社と比較して、40〜70万円程度低い傾向にあります。年収が低い要因は、「売上高が少ない」「利幅の大きい車種が少ない」などが挙げられます。
ただし、スキルや経験を評価されるケースがほとんどであるため、転職を検討する際は条件をよく確認しましょう。

民間整備工場との年収比較

民間整備工場の年収は約360万円からとなっています。マツダディーラーの自動車整備士の平均年収が400万円であるため、40万円ほど高いといえるでしょう。ただし、どちらもスキルや経験に加え、転職する企業の規模によって前後します。
年収が同じ程度であれば、教育制度やスキルを高めやすい環境などを比較し、自分のキャリアビジョンを定め、就業先を選択しましょう。

マツダディーラーで働く整備士と営業の年収の違い

マツダディーラーで働く営業の年収は450万円程度です。整備士と比較すると50万円程度高いといえます。営業職は、販売台数などの成果が見えやすく、その成果によって将来的には管理職になる可能性が高い点も特徴です。
販売実績でのインセンティブ制度や保険成約数など、成果次第で年収を高められるため、整備士よりも年収が高くなりやすい状況です。

マツダ系ディーラーの3つの種類と違い

マツダディーラーは、大きく次の3種類に分けられます。

  • マツダ
  • マツダアンフィニ店
  • マツダオートザム店

マツダは過去、各ディーラーで購入できる車種に違いがありました。しかし、現在では各ディーラーにおける車種のラインナップの違いは、ほぼなくなっています。

たとえば、マツダディーラーでは小型から高級車まで、乗用車中心のマツダアンフィニ店ではカペラC2やファミリアを販売していました。加えて、軽自動車中心のマツダオートザム店では、プレマシーやボンゴを販売していた実績があります。

また、上記の3種類に加えて「ユーノス店」と「オートラマ店」もありました。1996年にユーノス店はアンフィニ店に統合し、1994年にオートザム店はフォード店に名称を変更したのち、2016年に営業を終了しています。

マツダディーラーで整備士としてキャリアアップする方法

ここでは、マツダ独自の資格制度と人材育成についてみていきましょう。整備士として最上級資格を取得することで、年収アップの材料の一つとなります。

整備士としての最上級資格「エクセレントサービススタッフ」を取得する

エクセレントサービススタッフの取得条件は、次の2つの条件を満たすことです。

  • サービス・エンジニア資格A級を取得している
  • サービス・アドバイザー資格A級を取得している

サービス・アドバイザーについては、購入後のメンテナンスやカーライフのサポートが主になります。ロールプレイングやグループ研修を実施します。
そして、サービス・エンジニア資格のA~C級までの取得方法や習得できる知識や技能は次のとおりです。

習得できる知識・スキル取得方法
C級マナーを身につけたうえで、基本作業が可能車の構造を理解したうえで定型作業と分解作業が可能制限時間以内の整備と一般装置の故障診断が可能研修及び筆記試験
B級特殊装置の整備の故障診断が可能制御装置の故障診断が可能研修及び筆記試験
A級全ての装置の総合的な故障判断が可能筆記試験と実地試験

A級保有者はマツダの自動車に関する豊富な知識と整備技術を有しています。全国約8,400名のサービススタッフの中で、約2,800名がA級を保有している状況です。

整備士のキャリアアップイメージの例は次のようになります。

  1. 入社~3年目:新人サービススタッフ研修、エンジニア資格C級チャレンジ期間
  2. 3年目~5年目:エンジニア資格B級チャレンジ期間
  3. 6年目~:エンジニア資格A級チャレンジ期間
  4. エンジニア資格A級取得後:エキスパートサービス、アドバイザー、サービスマネージャー、店長、本部スタッフとして活躍

マツダのディーラー整備士でキャリアアップ・年収アップを目指す際には、エンジニア資格A級の取得を目標としましょう。

研修制度を利用する

マツダ独自の研修制度にはサービス・エンジニア研修、新型車研修、サービス・アドバイザー研修があります。整備士であれば、実習をメインとしたサービス・エンジニア研修や新型車両の技術や機構を解説する新型車研修を受けることになるでしょう。

社内資格を取得する

マツダ社内資格には、ボディ・エンジニア資格、ペイント・エンジニア資格もあります。それぞれの資格の違いは以下のとおりです。

  • ボディ・エンジニア資格:AからDまでの4段階となっている板金作業に関する資格
  • ペイント・エンジニア資格:AからDまでの4段階となっている塗装作業に関する資格

マツダディーラーへの転職を検討する際は、整備士転職のプロに相談

マツダディーラーへの転職を検討する際に、疑問や悩みなどを抱えた場合は、整備士転職のエキスパートに相談してみましょう。

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まとめ

今回はマツダディーラーの整備士の年収やディーラーの特徴について解説しました。とくに、整備士として年収を高めたい場合は、サービス・エンジニア資格A級の取得から目指しましょう。

描けるキャリアビジョンは、転職先としてどこを選ぶかによって異なります。本記事を参考にし、自分のニーズや条件をふりかえり、マツダディーラーへの転職を検討してみましょう。