自動車タイヤ整備士とは?業務内容や関連する資格、スキルを活かすポイントを解説

自動車タイヤ整備士とはどのような資格で、どのような業務を行う仕事なのでしょうか。

今回は、タイヤ整備のスペシャリストである自動車タイヤ整備士が担う業務や関連する資格、現状と将来性などを中心に解説します。

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自動車タイヤ整備士とは

自動車タイヤ整備士とは、タイヤの交換・修理・点検などを行う国家資格です。専門分野に特化した整備業務を行う特殊整備士の一つで、自動車整備士とは異なります。

近年は自動車の安全性や環境配慮への意識の向上にともなって、タイヤに対するユーザーの注目度も高まっている状況です。そうした中で、タイヤ整備のプロフェッショナルである自動車タイヤ整備士の重要性が改めて評価されています。

自動車タイヤ整備士の資格だけを取得することも可能ですが、自動車整備士とあわせて取得するケースが一般的です。

自動車タイヤ整備士が行う3つの業務

自動車タイヤ整備士が行う、以下の3つの業務について説明します。

  • 業務1.タイヤの交換・修理
  • 業務2.タイヤの空気圧調整
  • 業務3.タイヤの点検

1. タイヤの交換・修理

摩耗・破損してしまったタイヤの交換や修理を行います。自動車の安全性を維持し、事故を防止するために必要不可欠な整備業務の一つです。

タイヤ交換業務は、基本的に以下のような作業工程で実施されます。

  1. タイヤを車から取り外す
  2. ホイールから古いタイヤを取り外す
  3. ホイールに新しいタイヤを取り付ける
  4. タイヤを車に取り付ける

2. タイヤの空気圧調整

タイヤの空気圧を点検し、空気を充てんして空気圧を調整する作業も、タイヤの安全性を維持する重要な業務です。タイヤの性質上、空気は少しずつ漏れてしまいます。タイヤの空気圧が不足すると、タイヤに以下のような症状が生じてしまう可能性があります。

  • タイヤが摩耗しやすくなる
  • タイヤの一部が偏って摩耗する
  • 転がり抵抗が増加することで燃費が悪化する
  • タイヤのたわみが増え、操縦安定性が低下する
  • タイヤの破裂につながる
  • 路面の水を排出しにくくなり、ハイドロプレーニング現象につながる

このような状態になることを防ぐために、月1回程度を目安にタイヤの空気圧点検が必要です。

また、新しいタイヤをホイールに取り付けて最初に空気を入れる作業を行うには「タイヤ空気充てん作業特別教育」という特別教育を受講する必要があります。

3. タイヤの点検

タイヤにすり減りや損傷がなく安全な状態であることを確認します。タイヤの状態を細かく点検することによって、事故を防止する重要な業務です。

タイヤの代表的な点検項目としては、以下の3つが挙げられます。

  • タイヤの亀裂・損傷の有無
  • タイヤの溝の深さ、異常な摩耗
  • タイヤ空気圧

タイヤの交換や空気入れに資格は必要?

タイヤの交換や既についているタイヤへの空気の充てんといった業務は、自動車タイヤ整備士資格を取得していなくても行うことが可能です。

実際、自動車タイヤ整備士資格を持たない整備士がタイヤ交換や空気入れを行っているケースは、数多く見られます。

しかし、タイヤは自動車の安全性を大きく左右する部品であり、専門知識やスキルを持ったプロが交換や空気入れを担当することが望ましいでしょう。

自動車タイヤ整備士資格を取得していれば、タイヤの交換や空気圧調整を行う際に、専門知識を踏まえた適切な提案やアドバイスを行うこともできます。

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自動車タイヤ整備士と関連する資格

自動車タイヤ整備士資格と関連する、自動車整備分野の3つの国家資格について説明します。

  • 自動車整備士
  • 自動車電気装置整備士
  • 自動車車体整備士

1. 自動車整備士

自動車整備士は、自動車の点検や整備、修理といった整備業務全般に携わる仕事です。車に何らかのトラブルが生じた際には故障箇所を特定し、機能を回復させるための修理を実施します。特に不具合が見られない場合でも、車両点検を実施して車の安全性を確認します。

自動車整備士資格には1~3級があり、資格取得のためには、自動車整備士国家試験に合格することが必要です。自動車整備士の各級で要求される技能レベルと資格の種類を、以下の表にまとめました。

要求される技能レベル種類
1級自動車整備士2級自動車整備士より高度な自動車の整備ができること・1級大型自動車整備士・1級小型自動車整備士・1級二輪自動車整備士
2級自動車整備士自動車の一般的な整備ができること・2級ガソリン自動車整備士・2級ジーゼル自動車整備士・2級自動車シャシ整備士・2級二輪自動車整備士
3級自動車整備士自動車各装置の基本的な整備ができること・3級自動車シャシ整備士・3級自動車ガソリン・エンジン整備士・3級自動車ジーゼル・エンジン整備士・3級二輪自動車整備士
出典:国土交通省

2. 自動車電気装置整備士

自動車電気装置整備士は、特殊整備士の一つで、バッテリーや電子制御装置、冷暖房装置といった電気装置の点検・修理・整備を行うための資格です。

電気装置の整備は、2級自動車整備士資格を有していれば行うことができます。しかし、ハイブリッド車や電気自動車といった次世代カーに搭載された最新の電気装置を整備するには、専門的な知識やスキルが必要です。自動車電気装置整備士の資格を取得することによって、最先端の自動車技術に対応する整備スキルを身につけることができます。

自動車の電気装置のエキスパートとして、さらに需要が高まることが予想される専門資格です。

3. 自動車車体整備士

自動車車体整備士は、特殊整備士の一つで、自動車のフレームやボディの点検・修理・整備などを行うための資格です。

自動車車体整備士資格は、自動車の鈑金塗装に携わっていきたいと考えている整備士に適しています。
鈑金塗装は無資格で行うことも可能ですが、専門知識やスキルを証明する自動車車体整備士資格を有していれば、顧客からの信頼をより得やすくなります。

自動車タイヤ整備士の現状と将来性

自動車タイヤ整備士資格を取り巻く現状と将来性について解説します。

自動車タイヤ整備士の現状

自動車タイヤ整備士の試験は、現在実施されていません。平成12年に実施された試験が最後となっており、今のところ具体的な再開のメドは立っていない状況です。

自動車タイヤ整備士の将来性

環境配慮の観点などから、近年はタイヤに関心が集まる機会が増加しており、自動車の安全性能向上に即したタイヤ整備の専門家へのニーズも高まっています。

こうした社会的要請を受けて、自動車タイヤ整備士資格試験の再開や制度再建への期待が高まっています。近い将来、自動車タイヤ整備士試験が再開される可能性は、決して低くないでしょう。

自動車タイヤ整備のスキルを活かすために注意すべきポイント

自動車タイヤ整備のプロフェッショナルとして仕事を行ううえで注意が必要な、以下の2つのポイントについて説明します。

  • ポイント1.タイヤ整備のスキルを評価される職場を選ぶ
  • ポイント2.整備業務全般のスキルも合わせて高める

1. タイヤ整備のスキルを評価される職場を選ぶ

自動車タイヤ整備士としてのスキルや経験が、待遇に反映されやすい職場を選ぶようにしましょう。

タイヤ整備の重要性に対する認識は、企業によって大きく異なります。タイヤ整備が自動車の安全を守るうえで、非常に重要であることを理解している企業であれば、自動車タイヤ整備士の知識やスキルを正しく評価してくれるはずです。

現在の勤務先での評価や待遇に不満を感じている場合は、転職という選択肢も検討すべきです。

2. 整備業務全般のスキルも合わせて高める

タイヤ整備の専門スキルと、整備業務全般についてのスキルをバランスよく習得することによって、整備士としての評価の向上が期待できます。

自動車タイヤ整備士と合わせて自動車整備士の資格を取得すれば、プロとして対応できる業務の幅を広げることが可能です。整備士としてのスキルアップも実現しやすくなるでしょう。

転職に関する悩みは整備士求人に特化した転職エージェントへの相談がおすすめ

自動車タイヤ整備士としての転職に関して、悩みや疑問が生じた際には、整備士の転職に特化したエージェントに相談してみましょう。転職の目的や条件に即した適切なアドバイスを受けることができるはずです。

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まとめ

今回は、タイヤ整備に特化した資格である自動車タイヤ整備士が行う業務や他の整備士資格との違い、現状と将来性などを説明しました。ここで紹介した情報を参考にして、整備士としてのキャリアプランニングに役立ててください。