ガス溶接を活用した車関連の仕事へ転職したい人必見!必要な資格や魅力を解説

ガス溶接は車の製造工場や建設現場をはじめ、さまざまな職場で扱われています。ただし、ガス溶接は誰でも行えるわけではなく、作業を行うには資格が必要です。

この記事では、ガス溶接を活用した仕事の魅力や、必要な資格などについて解説します。ガス溶接を活用した仕事へ転職したい方は参考にしてください。

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ガス溶接とは

ガス溶接とは、アセチレン・水素・LPGなどの可燃性ガスを使用した溶接方法の一つで、加工方法には2種類あります。

  • なめ付け:薄い板材に母材を溶かして接合する方法
  • ろう付け:厚みのある板材に溶加材を用いる方法

これらの可燃性ガスは爆発や火災などの原因になるため、国が定める資格保持者でなければ作業できません。

ガス溶接とアーク溶接の違い

ガス溶接のほかにも代表的な溶接方法として、アーク溶接が挙げられます。ガス溶接は可燃性ガスを利用して溶接するのに対し、アーク溶接はアーク放電という電流を利用して溶接します。アーク溶接は、ガス溶接よりも高温の熱を発生させるため、厚みのある材料の溶接に適した方法です。

一方のガス溶接は、溶接温度が低いため薄い材料の溶接に向いています。また、アーク溶接とくらべて、火花が飛び散りにくく接合部分が見やすいため、ミスが起こりにくいというメリットがあります。

ガス溶接を活用する仕事

ガス溶接を活用する代表的な仕事として、製造業と建設業が挙げられます。
自動車製造工場や重電機製造工場などが代表される製造業では、主に流れ作業の一環としてガス溶接が行われることが多く、扱う材料は比較的小さいのが特徴です。

一方、ビルといった大きな建造物を建てる建設業では、大きな材料(建材)を溶接しなければならないため、高い技術が求められます。

ガス溶接を活用した仕事の魅力

ガス溶接を活用した仕事には、以下のような魅力があります。

  • スキルを磨き上げられる
  • 給料が上がっていく
  • 今後も需要がある

スキルを磨き上げられる

ガス溶接は金属同士をつなぎ合わせるといった単純作業と考えている方もいるかもしれませんが、実際には高い溶接技術が求められます。

近年ではロボットが溶接を行うこともありますが、複雑な溶接が必要な箇所は、高いスキルを持つ職人でないと対応できません。そのため溶接スキルを磨き上げれば、どこの職場でも重宝されるでしょう。

給料が上がっていく

ガス溶接を行うには国家資格が必要なため、ほかの製造業と比べて給料が高めに設定されているところが多い傾向にあります。また溶接工としての技術や経験を積めば、独立することも可能です。

今後も需要がある

近年の製造業では、さまざまな作業の機械化が進み、溶接においてもロボットが行う作業が増えていますが、図面の考案や特殊な材料の加工など、高い技術を持った職人にしかできない作業も多くあるため、すべての作業をロボットに奪われる可能性は低く、今後も需要は継続するといえます。

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ガス溶接に必要な資格とは

ガス溶接の仕事を行ううえで、必要となる資格は以下の2つです。

  • ガス溶接技能者
  • ガス溶接作業主任者

ガス溶接技能者

ガス溶接は爆発や火災などの危険が伴う作業であるため、ガス溶接の作業員として働くにはガス溶接技能者の資格を取得しなければならないことが、労働安全衛生法施行令第20条第10号によって定められています。

ガス溶接技能者の資格は「ガス溶接技能講習」を修了したあとに取得できますが、ガス溶接技能講習を受講するには満18歳以上でなければならないため注意が必要です。

ガス溶接技能者の試験内容

ガス溶接技能者の試験は、「講習の受講と試験」のセットを計2日間にわたって実施されます。

日にち講習内容時間
1日目ガス溶接業務のために使用する設備の構造と取り扱いの方法に関する知識4時間
ガス溶接業務のために使用する可燃性ガスと酸素に関する知識3時間
修了試験1時間
2日目関係法令1時間
修了試験1時間
実技講習5時間ほど

1日目の講習では、最後に修了試験が実施されます。修了試験は全体の6割以上の正答率かつ、それぞれの科目で正答率4割以上取れていれば合格です。試験の合格率は9割以上であるため、講義を真面目に受講していれば合格できるでしょう。

2日目は学科講習・筆記試験・実技講習の順で受講します。実技講習では、1日目で学んだ設備を使って、ガス溶接を実際に行います。

全ての講習を修了すると、当日に修了証が発行されます。

ガス溶接作業主任者

ガス溶接作業主任者は、ガス溶接業務を行う現場の責任者になるための資格です。ガス溶接作業主任者の資格を取得するには、ガス溶接技能者の資格試験に合格した後、3年以上の実務経験がなければなりません。
ガス溶接技能者としての資格を取得したあとに、ステップアップを目指して取得する資格と考えるとよいでしょう。

ガス溶接を行う事業者は、必ず一人以上のガス溶接作業主任者を用意することが義務付けられており、必ず求められる人材なので、取得しておくと仕事の幅が広がります。また、給料もアップする可能性が高いため、長く溶接の仕事に従事したい人にはおすすめです。

ガス溶接作業主任者の試験内容

ガス溶接作業主任者の試験は学科のみで、試験内容は下記の4項目です。

  • ガス溶接等の業務に関する知識
  • 関係法令
  • アセチレン溶接装置とガス集合溶接装置に関する知識
  • アセチレンその他可燃性ガスやカーバイド、酸素に関する知識

なお、「アセチレン溶接装置とガス集合溶接装置に関する知識」と「アセチレンその他可燃性ガスやカーバイド、酸素に関する知識」については免除対象になる場合があるため、受験前に確認しておきましょう。
また、ガス溶接作業主任者は試験に合格するだけでなれるわけではなく、ほかにも満たさなければならない要件がいくつかあります。

この要件には、「ガス溶接技能講習を修了したあと、3年以上ガス溶接等の実務経験を持つ者」など複数あります。厚生労働省のホームページに具体的な要件が記載されているため、確認しておきましょう。

労働安全衛生法に基づく免許の交付要件

まとめ

今回はガス溶接を活かせる仕事や魅力、ガス溶接に必要な資格などについて解説しました。

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