職歴が多くて履歴書に書ききれないときの解決方法とは?

履歴書の職歴は、転職活動を進める自動車整備士にとって、自身の有するスキルや経験をアピールする非常に重要なものです。

今回は、職歴が多いために履歴書の記入欄に収まらない場合の適切な書き方や注意点について解説します。

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職歴が多いと転職活動で不利になる?

職歴の多さは、必ずしも転職時に不利になるものではありません。転職回数の多い人材を敬遠する傾向のある企業が存在することは事実です。しかし転職の仕方に一貫性がある、納得できる理由で転職しているなどの場合は、職歴の多さが問題視される可能性は低いでしょう。

転職した目的や理由が明確に伝わることを意識して職歴を記載すれば、職歴の多さに不安を感じる企業は少なくなるはずです。

履歴書の職歴欄に職歴が書ききれない場合の9つの対処方法

職歴が多いために、履歴書の職歴欄に収まらない場合の9つの対処方法について説明します。

  • ポイント1. 学歴を簡潔に記して職歴欄を増やす
  • ポイント2. 入社と退職を1行で書く
  • ポイント3. 配属先や業務内容を省略する
  • ポイント4. 派遣社員の場合は派遣先や派遣元をまとめて記載する
  • ポイント5. パートやアルバイトの職歴をまとめて記載する
  • ポイント6. 職歴欄最後の「現在に至る」と「以上」を1行に記す
  • ポイント7. 職歴欄のスペースが広い履歴書を使用する
  • ポイント8. 詳しい職歴を職務経歴書に書く
  • ポイント9. 職歴を別紙にまとめる

1. 学歴を簡潔に記して職歴欄を増やす

市販されている多くの履歴書は、職歴と学歴がひとつの記入欄となっています。学歴を簡潔に記すことによって、職歴を書くスペースを増やすことができます。

転職者の履歴書では、義務教育の学歴は省略しても問題ありません。高等学校の名称と卒業年月から記入して、行数を減らしましょう。

■義務教育を省いた記入例

学歴
2015年3月〇〇高等学校 卒業
2015年4月△△大学 ××学部●●学科 入学
2019年3月△△大学 ××学部●●学科 卒業

2. 入社と退職を1行で書く

基本的に履歴書の職歴欄では、同一企業の入社と退職を分けて、2行を使って記入します。行数が足りない場合は、入社年月と会社名に続けてカッコ書きで退職年月・退職理由を記載し、1行にまとめましょう。

■一般的な記入例

職歴
2019年4月株式会社〇〇 入社
2022年9月株式会社〇〇 一身上の都合により退職

■入社と退職を1行にまとめた記入例

職歴
2019年4月株式会社〇〇 入社(2022年9月 一身上の都合により退職)

3. 配属先や業務内容を省略する

職歴の会社名は正式名称での記入が必須とされますが、配属先の支社・支店や部署、担当業務などは省略可能です。

■一般的な記入例

職歴
2020年4月株式会社〇〇入社 △△支店整備部門に配属
納車前・納車後の整備業務を担当

■配属先や業務内容を省略した記入例

職歴
2020年4月株式会社〇〇入社

4. 派遣社員の場合は派遣先や派遣元をまとめて記載する

派遣社員としての職歴は、派遣元企業と派遣先企業の両方を記載します。一般的には、まず派遣元の企業名を記し、派遣先で働き始めた年月と契約期間終了などで退職した年月を、それぞれ1行で記しましょう。
同一の派遣元から複数の企業に派遣された場合は、派遣先企業名と派遣期間を1行にまとめて記入すれば、行数を省略できます。

派遣元が異なる場合は、派遣元企業と派遣先企業の名称を1行にまとめて記載することも可能です。
契約期間終了によって派遣先を離れた場合の書き方は「退職」ではなく「契約期間満了のため退職」です。契約期間終了後に派遣元も利用しなくなった場合には「派遣期間満了のため退職」と記します。

■一般的な記入例

職歴
2020年4月株式会社〇〇に派遣社員として登録
△△株式会社に派遣社員として就業
2022年3月契約期間満了のため退職

■派遣先が複数ある場合の記入例

職歴
2020年4月株式会社〇〇に派遣社員として登録
△△株式会社に派遣社員として就業(2021年3月まで)
××株式会社に派遣社員として就業(2021年9月まで)
●●株式会社に派遣社員として就業(2023年9月まで)

■派遣元・派遣先ともに複数ある場合の記入例

職歴
2020年4月株式会社〇〇に派遣登録(派遣先:△△株式会社)
2021年3月派遣期間満了のため退職
2021年5月××株式会社に派遣登録(派遣先:●●株式会社)
2023年9月派遣期間満了のため退職
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5. パートやアルバイトの職歴をまとめて記載する

職歴の中に複数のパートやアルバイトの職歴がある場合は、正社員の職歴と分けて、まとめて記入することでスペースを省略できます。

■パート・アルバイトの職歴をまとめた記入例

・2018年4月~2020年3月 飲食店等のアルバイトスタッフとして3社に勤務・2020年4月~2023年9月 中古車販売店のパートスタッフとして2社に勤務

6. 職歴欄最後の「現在に至る」と「以上」を1行に記す

原則として、職歴の最後には「現在に至る」と「以上」の文言を各1行で記します。行数が足りない場合は、最終行にこの2つをまとめて記入しても問題ありません。「在籍中」を使って、さらに1行減らすことも可能です。

■一般的な記入例

職歴
2020年4月株式会社〇〇入社
現在に至る
以上

■「現在に至る」と「以上」を1行にまとめた記入例

職歴
2020年4月株式会社〇〇入社
現在に至る                   以上

■「在籍中」を用いた記入例

職歴
2020年4月株式会社〇〇入社(在籍中)           以上

7. 職歴欄のスペースが広い履歴書を使用する

通常の履歴書で行数を調整しても職歴を書ききれない場合は、転職者向けに販売されている履歴書を使用しましょう。
一般的な履歴書は学歴と職歴を併せて記載する形式になっていますが、転職者向けの履歴書は、学歴と職歴が分かれています。最大の特徴は、学歴や趣味、特技などの記入欄が狭く、職歴を記入するスペースが広いことです。職歴内に退職理由を記入する欄を設けるといった、転職者のニーズに即した工夫も凝らされています。

また、インターネット上で無料提供されている履歴書テンプレートを活用する方法も有効です。
Word形式やExcel形式などの多種多様なテンプレートがあり、ダウンロードした後に、レイアウトを編集できます。職歴の数に応じて記入スペースを調整できることは、履歴書テンプレートの大きなメリットです。ただし、職歴欄を広くしたために、全体のバランスが悪くなることもあるので、履歴書としての見栄えに注意して編集しましょう。

8. 詳しい職歴を職務経歴書に書く

履歴書には必要最小限の職歴だけを記載して、職歴欄の最後に「すべての職歴の詳細は、職務経歴書をご参照ください」といった文言を添える方法もあります。
この方法では、履歴書の職歴欄に会社名と入社・退職年月を書き、配属先や職務内容といった詳細については、職務経歴書に記載します。

■詳細な職歴を職務経歴書に書く場合の記入例

職歴
2017年4月株式会社〇〇 入社
2019年2月株式会社〇〇 一身上の都合により退職
2019年4月株式会社△△ 入社
2023年9月株式会社△△ 一身上の都合により退職
※2013年4月~2017年3月の4年間、ホームセンター、カー用品店など3社に在籍。すべての職歴の詳細は、職務経歴書をご参照ください。

9. 職歴を別紙にまとめる

職歴の詳細を別紙にまとめて、履歴書に添付する方法もあります。履歴書の職歴欄には要点だけを書き、最後に「すべての職歴の詳細は、添付した別紙をご参照ください」といった文言を記します。
別紙に記載する職歴は、履歴書の職歴との関連が一目でわかる形式で記載しましょう。

■詳細な職歴を別紙に書く場合の記入例

職歴
2015年4月株式会社〇〇 入社
2016年3月株式会社〇〇 一身上の都合により退職
2019年4月株式会社△△ 入社
2023年9月株式会社△△ 一身上の都合により退職
※2016年4月~2019年3月の3年間、中古車販売店、自動車整備工場など4社に在籍。すべての職歴の詳細は、添付した別紙をご参照ください。

職歴を記載する際の注意点3つ

職歴の記入方法を工夫する際には、履歴書作成に関する基本ルールやマナーに留意する必要があります。ここでは、職歴を記載するうえで注意すべき3つのポイントについて説明します。

  • ポイント1. すべての職歴を記載する
  • ポイント2. 会社名は正式名称を記載する
  • ポイント3. 退職年月と理由を記す

1. すべての職歴を記載する

職歴欄には、これまでのすべての職歴と入社・退社年月を記入します。勤務した期間が短い場合でも、省かずに正確に記入しましょう。

職歴の勤務先や在籍期間が実際と異なっていることが発覚すると「職歴詐称」とみなされる可能性があります。書き間違いや記入漏れがないよう、十分に注意すべきです。

2. 会社名は正式名称を記載する

職歴の会社名は必ず正式名称で記入します。法人格も(株)や(有)といった略称は使わず「株式会社」「有限会社」と書きましょう。

何らかの理由で社名が変更になっている場合は「〇〇株式会社(現△△株式会社)」のように、新旧の会社名を併記します。在籍期間中に社名が変更された場合は、社名変更の年月も記載しましょう。

3. 退職年月と理由を記す

職歴には退職年月に加えて、退職理由を記します。具体的な退職理由を説明する必要はありません。「一身上の都合により退職」「会社都合により退職」といった定型文を使用します。

履歴書の職歴の書き方に悩んだ際は転職のプロに相談しましょう

職歴の書き方に関する疑問点や不明点が生じた際には、転職のノウハウに精通したエキスパートへの相談をおすすめします。

タウ転職は、自動車整備士をはじめとする自動車業界の求人に特化した転職エージェントです。履歴書作成から求人選び、面接対策、面接日程の調整、待遇面の交渉まで、自動車整備士の転職活動を全面的にサポートします。

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まとめ

今回は、履歴書に記載する職歴が多い場合の適切な書き方や注意点などについて解説しました。職歴を正確に見やすく書くことは、応募先企業から高い評価を得るための必須条件の一つです。本記事で取り上げた情報を参考にして、自身のスキルや経験をアピールできる履歴書を作成してください。