【自動車整備士の転職】おすすめの職種や転職時のポイントを解説

給与の安さや休みが取りづらいこと、そして職場の人間関係など、さまざまな理由から整備士から違う職種への転職をお考えの方も多いでしょう。しかし、しっかりとした対策をせずに闇雲に転職活動をされた方のなかには、転職先選びに失敗し、後悔している方もいます。

こちらの記事では、整備士経験者が転職したい理由をはじめ、整備士の転職の難易度について詳しく解説します。記事の後半では、整備士の方におすすめの転職先についても触れますので、ぜひ参考にしてください。

整備士を辞めたい!よくある理由4つ

整備士の方たちが仕事を辞めたいと感じる主な理由は次の4つです。

  • 1.給料が安い
  • 2.休みが少なく残業が多い
  • 3.職場の人間関係が良くない
  • 4.思っていた業務内容と異なる

1.給料が安い

日本自動車整備振興会連合会の「令和3年度 自動車特定整備業実態調査結果の概要について」によると、令和3年度の整備士の平均年収はおよそ398万円で、整備士として働く方の平均年齢は46.4歳でした。

国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は 443 万円と、整備士の年収は全体平均年収よりも40万円以上低い水準であることがわかります。労働時間の長さや屋外の過酷な労働環境で働くことも多く、待遇が良くないと感じる方も少なくないようです。

2.休みが少なく残業が多い

休みの少なさや残業の多さを理由に自動車整備士を辞めたいと感じる方も少なくありません。自動車整備士の年間休日は、企業の平均である120日前後より少なく、労働基準法の最低基準である105日前後のところが多い傾向にあります。

特に、車検が多い12月と3〜4月の繁忙期やタイヤ交換の依頼が多い冬シーズンはとても忙しく、休みが取りづらい時期です。整備士業界は、慢性的な人手不足が続いていることから、十分なマンパワーが確保できておらず、従業員一人あたりの業務負担が必然的に多くなりやすいといえるでしょう。

3.職場の人間関係が良くない

給与や労働時間以外に不満を感じる理由の一つに、職場における人間関係があります。

体育会系の職場が多いことはもちろん、年功序列の文化が色濃く残っている企業も少なくありません。上司や先輩と折り合いが合わなかったり、職場の雰囲気に馴染めなかったりして大きなストレスを感じてしまい、体調を崩してしまう方も多く存在します。

人間関係のストレスは仕事のパフォーマンスにも大きく影響を与えてしまうため、仕事でのミスも続くなど、さらなる悪循環を生み出してしまいます。

4.思っていた業務内容と異なる

自動車整備士の国家資格を取得して、整備士としてのキャリアを積んでいこうと高い志を持って入社したのに、整備士とはまったく異なる部署に配属されたり、整備以外の業務を任されたりするケースも少なくありません。

よくあるケースとして、ディーラーに就職したのに、顧客対応や事務作業、営業部門に配属されるなどがあります。整備の仕事がしたくて就職したのに、思っていた業務とは異なる仕事を任されてしまうことで、仕事に対するモチベーションが維持できず、転職を決意する方も珍しくないのです。

整備士が転職するのは難しい?

同業種間での転職も異業種への転職も、しっかりと実務経験やスキルを積んでいる方であれば転職しやすいといえます。

特に同業種間での転職を希望する際、応募先企業は「経験者」として採用するか否かを判断します。現場で即戦力として働いてもらうための知識やスキルがあるかをチェックされるので、これまでの経験やスキルの棚卸しをして、上手にアピールすることが重要です。

異業種への転職は、年齢が上がれば上がるほど難易度が高くなる傾向にあります。特に、30代以降になると現場での即戦力となる人材を求める傾向が強くなるため、一気に難易度は上がります。

事前にスキル習得が求められたり、過去の実績や経験が求められたりするケースが多いため、異業種への転職をお考えの方は、早めのアクションが大切といえます。

整備士の経験を活かせるおすすめの仕事

自動車整備士の資格やキャリアを活かせる仕事の中から転職先を選ぶことで、より成功率を高められるでしょう。

ここからは、自動車整備士の資格をお持ちの方と、資格をお持ちでない方におすすめする仕事を厳選してご紹介します。

  • 有資格者におすすめの仕事
  • 無資格者におすすめの仕事

有資格者におすすめの仕事

すでに資格を持っている方には、以下の仕事がおすすめです。

  • バス・タクシー会社の整備士
  • 自動車整備士学校の講師

バス・タクシー会社の整備士

一般乗用車ではなく、会社が所有するバスやタクシーを整備するため、お客様と接する機会もなく、整備作業に集中できるのが特徴です。

さらに、あらかじめ決められたスケジュールのもとで整備や点検を実施するため、残業するケースはあまりないと考えられます。転職する際は、「2級自動車整備士」の資格があれば問題ありません。

自動車整備士学校の講師

バスやタクシー会社の整備士ほど求人は多くありませんが、自動車整備士の養成学校の講師もおすすめの職業です。

専門学校ですので、教員免許などの資格は必要なく、整備士の2級資格と3年以上の実務経験があれば応募資格を満たすケースがほとんどです。基本的に、土日休みの完全週休2日制の職場が多いため、休みをしっかりと確保したい方にもぴったりの仕事といえます。

無資格者におすすめの仕事

自動車整備士の資格がなくても、自動車整備士の職歴や経験を活かせる仕事はたくさんあります。

  • カーディーラーの営業
  • メーカーの技術職(自動車・部品・機械)
  • メーカーのサービスエンジニア
  • カー用品店やレンタカー店の店員
  • 損害保険会社の技術アジャスター

カーディーラーの営業

カーディーラーの営業は、車の仕組みや性能に関する知識を持っていることが転職の際に大きな強みとなる仕事です。

豊富な知識力はもちろんですが、営業スキルの高さも重要なポイントです。お客様との会話が得意な方に向いている仕事といえます。

営業職は、整備士の仕事よりも給与が高いケースが多くあります。営業成績が良ければその分歩合給が支給されるため、頑張った分稼げるのも営業職の大きな魅力です。

メーカーの技術職(自動車・部品・機械)

メーカーの技術職は、大学で機械工学や電気工学を専攻していた経験を応募条件にする企業が多いものの、整備士経験が応募対象となる企業も存在します。技術士資格を保有する方は優遇されるでしょう。

基本的に土日休みの完全週休2日制を導入していますし、整備士よりも年収が高い傾向にあるのも大きなメリットです。

メーカーのサービスエンジニア

整備士から、機械製品や重機の整備・点検を行うサービスエンジニアに転向する方も少なくありません。サービスエンジニアとは、機械製品の保守やメンテナンスを行う職種です。

顧客のところに出向いて製品の状態を確認し、現状を説明する仕事であることから、コミュニケーションに長けている方や外回りの業務が好きな方に向いている仕事といえます。

顧客のスケジュールに合わせて外回りをするため、場合によっては残業が生じるケースもあるものの、整備士より年収が高い傾向にあります。

カー用品店やレンタカー店の店員

販売店員の推定年収は整備士よりも低いケースが多いものの、残業がない職場も多くあります。整備士のように常に何かしらの業務に追われることもないはずです。

勤務先によっては、車の洗車や整備・点検も担当するケースもあるため、整備士としての経験を活かせるでしょう。

損害保険会社の技術アジャスター

損害保険会社の技術アジャスターとは、車両事故が発生した際に損害の状況調査や修理費用の算出を担当する仕事です。

アジャスターとして活躍するためには「技術アジャスター資格」や「特殊車アジャスター資格」などの資格が必要ですが、転職時に資格を持っている必要はありません。入社してから資格取得を目指せば問題ないでしょう。

技術アジャスターは、損害保険会社に就職する「専属アジャスター」が一般的ですが、経験を積んでからフリーランスに転向する方も少なくありません。その場合、歩合制で給与が発生するため、高収入を目指すことも夢ではありません。

整備士の経験を活かせるドライバー系の仕事

自動車整備士から転職はしたいものの、自動車関連の仕事で働き続けたい方は、整備士の経験を活かせるドライバー系の仕事への転職もおすすめです。

  • 運送会社のドライバー
  • タクシーの運転手

運送会社のドライバー

運送会社のドライバーは、拘束時間は長いものの、基本的には一人で業務に集中できる職種です。そのため、自分のペースで働きたい方におすすめの仕事といえます。

ただし、運送会社のドライバーに転職する際は、中型、もしくは大型自動車免許の取得が必須です。

また、残業時間が多いことで知られる運送会社のドライバーですが、その分残業代が発生します。車の運転が好きな方、一人で黙々と働きたい方におすすめです。

タクシーの運転手

タクシーの運転手は、整備士よりも平均年収は低いものの、歩合制なので働けば働くほど多くの収入が得られる職種としておすすめです。特に東京や大阪、名古屋などの都市部では、タクシーの需要が高いこともあり、稼ぎやすいエリアといえます。

タクシー運転手の働き方は、勤務するタクシー業者によっても異なるものの、1勤務あたり20時間前後働いて、翌日が休みになるケースが一般的です。

整備士の転職で失敗しないためのポイント4つ

転職をする際に失敗しないためのポイントを、4つほど解説します。

  • 自己分析をして将来のキャリアを明確にする
  • 転職理由や希望条件を明確にする
  • 企業分析を念入りに行う
  • 転職理由を伝えるときはネガティブな内容は避ける

自己分析をして将来のキャリアを明確にする

転職を成功させるためには、自己分析をして、将来のキャリア形成について考えることが重要です。自分が得意とする分野や仕事を通してどのように自己成長を図っていきたいかについて真剣に考えてみましょう。

これまでの経験やスキルを活かせる職業は何か、そして将来的にどのようなキャリアを積みたいかについても明確にすることで、自然と目指すべき職種や働き方のスタイルがみえてくるはずです。

転職理由や希望条件を明確にする

転職する理由や転職先の希望条件を明確にすることで、転職活動をするうえで重要な「軸」が形成されます。転職の軸をしっかりとさせることで、次の仕事や転職先を選ぶ際に重視する条件が明らかになってくるはずです。

今の仕事の条件と転職先に求める条件を比較し、自分が求める条件を洗い出してください。そのうえで、転職先に求める条件に対し優先順位をつけていきましょう。

企業分析を念入りに行う

転職をしてから「思っていた感じと違った」と感じてしまうと、転職に失敗したということになります。

そのような事態に陥らないためにも、事前準備を徹底し、納得のいく転職先を見つけることが大切です。応募先企業に関する情報をはじめ、転職を考えている職種の業務内容や平均年収など、あらゆるジャンルの情報収集を積極的に行っておくと、転職をスムーズに進められます。

転職理由を伝えるときはネガティブな内容は避ける

面接で転職理由を伝える際は、給与や労働環境、仕事に対する不満などのマイナスな要素を伝えないように心がけることが重要です。自分の希望や要求ばかりをアピールしていては、応募先の企業にマイナスのイメージを与えかねません。

例えば、休みが少ないことに不満を感じている場合は「メリハリのある働き方で仕事のパフォーマンス性を高めたい」など、ポジティブな内容に変換してみてください。

転職活動はエージェントを活用しよう!

整備士として働きながら、転職活動がうまくいくかと不安に感じている方も少なくないでしょう。自己分析や転職先の情報収集、書類作成を一人で行うことに限界を感じている方は、「転職エージェント」を活用するのも一つの方法です。

転職エージェントを活用する主なメリットは次の6つです。

  • 非公開求人も紹介してもらえる
  • 質の高い面接対策で内定率を高められる
  • 履歴書や職務経歴書の添削サービスが受けられる
  • 業界の内情を詳しく教えてくれる
  • 企業の人事に推薦してもらえる
  • 企業との日程調整や条件交渉も代行してくれる

特に現職を続けながら転職活動する方は、効率良く短期間で内定先を決める必要があります。整備士から自動車関連の仕事に転職を希望する場合は、自動車業界に特化した転職エージェントを利用していきましょう。

まとめ

整備士は「給与が低い」「休みが少ない」と思われがちですが、すべての職場がそうだとは限りません。整備士と異なる仕事に転職をしなくても、今の職場よりも給与や福利厚生などの条件の良い職場が見つかる可能性もあります。

給与や福利厚生、今後目指したいキャリアなどを、一度冷静になって考え、希望する条件を洗い出し、よりよい条件の職場を見つけましょう。

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