自動車整備士が転職理由を伝える際のポイントとは?書類の書き方も紹介

今回は、面接で転職理由を語る際のポイントを中心に説明します。面接や書類で転職理由・志望理由を伝える際の参考にしてください。

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自動車整備士の転職理由で多いものは?

まず、自動車整備士の転職理由として挙げられることの多い5つを紹介します。

  • 給料・待遇が良くない
  • 長時間労働がつらい
  • 休日が少ない・土日に休めない
  • 職場の人間関係・雰囲気が合わない
  • 将来に不安がある

理由1. 給料・待遇が良くない

自動車整備士の転職理由の多くは、給料や待遇に関する不満です。
「自動車整備士の給与は低い」という声をよく耳にします。基本給の低さに加えて、残業代が出ない、ボーナスがない、昇給制度が整備されていないといった理由で転職を決意する整備士もいます。

比較的企業規模の大きい職場に転職することによって、給料や待遇の改善が期待できるため、整備士としての資格やスキルを活かして業界内で転職するケースも多いようです。

理由2. 長時間労働がつらい

自動車整備士の労働時間は、比較的長いことで知られています。
なかでもディーラーで働く整備士の労働時間は長くなる傾向にあり、長時間労働に不満を抱えて転職活動を開始するケースも多く見られます。

労働基準監督署の指導や働き方改革などの影響によって、長時間労働を強いる環境が徐々に改善に向かっているといわれていますが、それでも2月や3月の繁忙期には残業をすることが多くなりがちです。

理由3. 休日が少ない・土日に休めない

休日が少ないことや土日に休めないことも、自動車整備士の転職理由としてよく挙げられます。
自動車整備工場には、基本的に休みが少ない職場が多く、土日に休みを取りづらいという課題を抱えています。

他業種への転職を希望する整備士には、土日に休みを取れる職場に転職して、家族や友人と過ごす時間を増やしたい、プライベートを充実させたいといった考えを持つ方が多いです。

理由4. 職場の人間関係・雰囲気が合わない

職場の上司や同僚と円滑にコミュニケーションを取れない、職場の雰囲気が合わないといった声も、転職をする自動車整備士から多く聞かれます。

職場の人間関係や雰囲気が良くないと、仕事にも悪影響を与えることになり、その職場で働き続けることに大きなストレスを感じるようになります。

理由5. 将来に不安がある

自動車整備士の仕事は、高度な技術力だけではなく、相応の体力も必要となるものです。
ある程度のキャリアを積み重ねた整備士が、このまま整備士の仕事を続けていくことに不安を感じて、転職するケースも見受けられます。

面接で転職理由を聞かれる理由・よく聞かれる質問とは

採用面接では、必ずといっていいほど転職理由を聞かれます。面接官は、どのような意図で応募者に転職理由を質問しているのでしょうか。
面接官の質問の意図とあわせて、転職理由以外に整備士の面接でよく質問される項目も紹介します。

面接官が転職理由を知りたいワケ

面接官が転職理由を確認するのは、応募者が自社に定着できる人材かどうか、すぐに退職するような人材ではないかを判断したいからです。採用担当者は、会社に定着できる人材であることを、以下のような点から確認します。

  • 仕事に対する価値観
    仕事に対する価値観が会社とマッチしなかったことが転職理由の場合、同様のミスマッチが自社で起こる可能性がないかを確認します。
  • ストレス耐性に問題がないか
    短期間で転職を繰り返しているケースや、人間関係が原因で転職する場合には、応募者のストレス耐性に問題がないかどうかを確認します。
  • 待遇や労働条件だけで職場を選んでいないか
    職場を選ぶ際に、待遇や労働条件だけを見ている可能性はないか、不満を持ちやすい傾向がないかを確認します。
  • 応募者の希望が自社で実現できるか
    転職理由に挙げている入社後の希望が、自社で実現可能なものかを判断します。実現可能な希望であれば、プラス材料として評価されます。

整備士の面接でよく聞かれる質問

転職理由以外にも、自動車整備士の面接で頻繁に出される質問がいくつかあります。代表的な質問は、以下の通りです。

  • 自社を志望する理由
  • 自動車整備士として今後どのように成長していきたいか
  • 入社後にどのようなことで自社の事業活動に貢献できると考えているか
  • 自分の長所と短所について

上記のような面接でよく聞かれる質問に対しては、明確に答えられるように事前に回答をまとめておきましょう。

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転職理由を上手く伝える3つのポイント

採用担当者に良い印象を持ってもらうために、以下に挙げたポイントに注意して、転職理由を伝えましょう。

  • ポイント1.転職理由を前向きな表現に変える
  • ポイント2.転職理由と志望理由を併せて伝える
  • ポイント3.今後のビジョンを伝える

ポイント1. 転職理由を前向きな表現に変える

実際に転職活動を開始した理由が、給料や待遇に不満がある、職場の雰囲気が悪いといったネガティブなものである場合は、無理のない範囲でポジティブな表現に置き換えてみましょう。そうした工夫をするだけで、企業側が受ける印象は大きく変わるはずです。ネガティブな理由を前向きな表現に変える簡単な例を、以下に示します。

  • 給料が安い→努力や成果を正当に評価してくれる会社で働きたい
  • 同僚と話すのが苦手→黙々と仕事に取り組むことのできる職場で働きたい
  • 休日が少ない→仕事とプライベートを両立させたい

ポイント2. 転職理由と志望理由を併せて伝える

自動車整備士に限らず、転職活動を始める理由はネガティブなものであることが多いのは事実です。しかし、ネガティブな転職理由だけを伝えてしまうと、企業側から現在の勤務先の愚痴や不満を口にしているような印象を持たれてしまいます。

転職理由を説明する際には「現職ではそうした業務を経験できなかったのですが、その業務に取り組むことができる御社を知り、志望しました」といったように、転職理由と志望理由を併せて伝えると、印象は大きく変わります。

転職理由が給料や待遇などの場合は、志望動機に関連付けても深みのない動機になりやすいので、自動車整備士の仕事に関する転職理由と志望理由を伝えることが望ましいでしょう。

ポイント3. 今後のビジョンを伝える

転職理由と志望理由を関連付けて伝えることに加え、応募企業に入社した後にどのような仕事をしたいか、どのような貢献ができると考えているのかを、具体的に説明すれば、より説得力のある志望理由になります。

たとえば転職理由と志望理由を伝えた後に、以下のような説明をすれば、入社後のビジョンを踏まえて自社を志望していると評価されるでしょう。

「最新設備の導入に積極的な御社の姿勢は、最先端のスキルを身に付けて成長したいという私の希望を実現するものです」

「社員の資格取得支援制度を持つ御社で働きながら、以前から目標にしていた1級整備士を取得したいです」

整備士が転職理由を伝える際の例文3選

面接や履歴書作成に活用できる転職理由の例文を、3パターンご紹介します。ご自身の転職理由をまとめる際の参考にしてください。

ネガティブな転職理由を前向きに伝える例

給料が安い、休日が少ないといったネガティブな転職理由をそのまま伝えてしまうと、企業側からの評価が低くなってしまいます。転職する理由がネガティブなものであっても、面接や履歴書ではポジティブな表現に言い換えることが重要です。

例文)

「最新技術に携わる機会がなかったこと、休日が少なく週末に休みを取れなかったことが、転職を決めた理由です。今の会社で働き続けても、私が取り組みたいと希望している仕事ができないまま、疲れ果ててしまうと感じていました。そんな中、御社のことを知り、ハイブリッド車や電子制御を始めとした自動車の最新技術に、日々接することができる点に大きな魅力を感じました。また、御社は週休2日制を取り入れており、仕事とプライベートの両立ができる点も魅力的だと思いました。御社の事業に貢献できるように、積極的に新しい技術について学び、自動車整備士として成長し続けたいと考えております。」

転職理由と志望理由を併せて伝える例

転職理由と志望理由を併せて伝えることによって、説得力を持たせることができ、企業側に好印象を持たれやすいです。

例文)

「ディーラーで自動車整備士として働く日々は充実したもので、業務内容にも職場の環境にも特に不満を感じたことはありませんでした。しかしここ数年、自動車整備という業務への思いがさらに高まり、より多くの種類の車の整備に携わりたい、整備士としてのスキルや知識をさらに高めたいという気持ちが強くなってきました。今後のことも慎重に検討した結果、本当に自分が取り組みたいと思える会社に転職することを決心しました。御社では自動車の最新技術に関する知識を持った、有能な整備士の方々が数多く活躍しているとお伺いしました。そうした方々から刺激を受けながら、高度な技術を学び、より多くのお客様に感謝される整備士になりたいと思っています」

転職した後のビジョンを伝える例

転職後の明確な目標やビジョンを伝えることで、採用担当者はあなたが自社で働く姿を想像しやすくなります。

例文)

「現在の職場では個人の成績が重要視されており、チームで協力して行う業務がほとんどありませんでした。しかし、私自身は周りと連携を取りながら、チームで仕事を進めていくことが得意です。なので今後は、よりチームワークを重視する職場で経験を積んでいきたいと考え、転職を決意しました。御社はチーム制を取り入れ、チームのメンバーと協力し合って業務を進めていると知り、この会社の一員として働きたいと感じました。入社後は、整備士としての技術や知識に加えて、周りと積極的にコミュニケーションをとり、成果を出したいと考えています。また、30歳までにチームリーダーとなり、よりチームに貢献できるような人材に成長したいと思っています。

転職活動で悩んだらプロへの相談も検討しよう

転職活動を進めるなかで、求人選びや面接対策、書類の作成などに関する疑問や悩みを抱いている場合は、転職のプロに相談してみるのがおすすめです。

タウ転職は、自動車関連の職種に特化した転職エージェントとして活動しています。豊富な経験と知識を活用して、自動車整備士の方々の転職活動をサポートします。

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まとめ

今回は、面接で自動車整備士が聞かれることの多い転職理由をテーマにして、採用担当者に好印象を持たれる転職理由や志望理由の伝え方、注意すべきポイントなどを説明しました。転職活動を成功させるために、転職理由や応募した企業を選んだ理由をさまざまな角度から検討して、より具体的に伝えられるように準備を進めてください。